将棋の電王トーナメント、叡王戦、そして電王戦はご存知でしょうか。
コンピューターの将棋ソフトで最強を決める電王トーナメント、その最強将棋ソフトとの対戦者を決める叡王戦、そして最強将棋ソフトと叡王戦優勝者(叡王)が対決する電王戦です。
コンピューター業界に限らず気になっている方も多いのではないでしょうか。
今年で第4回を迎えた電王トーナメントでは、前回と同じくPonanzaが優勝を飾りました。
そして叡王戦も既に本戦が開始され、初出場となる最強棋士羽生善治九段(王位・王座・棋聖の三冠)はベスト４まで進出しています。
11/14(月) 18:00より羽生九段の準決勝が行われる予定ですが、電王トーナメントの優勝ソフトPonanzaや叡王戦の賞金など気になるところを調べてみました。
最強将棋ソフト、Ponanza!!
将棋電王トーナメントでは2013年、2015年、そして先日行われた2016年の第4回電王トーナメントの覇者であり、世界コンピュータ将棋選手権でも2015年、2016年の二連覇を果たし、現在では名実ともに最強の将棋ソフトです。
開発者である山本一成(やまもと いっせい)さんは東京大学を留年した際に「これを機会に何かに挑戦しよう」と考え、苦手意識のあったコンピューターと得意だった将棋を組み合わせて将棋ソフトを作成しました。
初めは6枚落ちであっても山本さんが勝利するほど弱かったそうですが、開発から2年後の世界コンピュータ将棋選手権では決勝リーグに進出するなど強豪ソフトの一角を占めるようになりました。
2016年の4月に行われた、第1期叡王戦優勝者、山崎隆之叡王との対局でも2連勝しプロ棋士との対局でも5連勝中と、その強さを見せつけてくれています。
関連リンク：山本一成とPonanzaの大冒険
叡王戦
叡王戦は、株式会社ドワンゴ主催の一般棋戦です。
昨年立ち上げられたばかりの新しい棋戦ですが、ニコニコ動画などでも取り上げられており視聴者がコメントを付けながら視聴できるとあって人気がある棋戦の1つです。
よく検索されるもので叡王戦の賞金が気になっている方が多いようです。
叡王戦の賞金は明示的に公表はされていませんが、参加棋士の多さや注目度の高さから賞金額は序列3位程度になるのではないかと言われています。
現在最も賞金額が高い棋戦は竜王戦で、今年開催されている第29期竜王戦の賞金額は4,320万円です。
次点に非公開ではありますが、名人戦が1,650万~2,250万 + 名人手当があり3,000万近い賞金になるようです。
そこから考えると叡王戦の賞金額は1,200万~1,500万くらいの賞金ではないかと言われていますね。
第2期 叡王戦
2016年の今年は第2期となり、5月下旬より段位別予選が開催、本戦も9月下旬より開催されています。
第1期 叡王戦では決勝三番勝負で山崎隆之八段と郷田真隆九段が対決し、山崎隆之八段が2連勝し初代叡王の称号を獲得しました。第2期 叡王戦でも本戦シードで参加しましたが1回戦で羽生善治九段と当たり、粘り強い将棋を見せてくれましたが惜しくも敗退となりました。
さて、今年の叡王戦は昨年よりさらに注目を集めています。
先に少し触れましたが、最強プロ棋士である羽生善治九段の参戦によります。
関連リンク：第2期 叡王戦
最強棋士 羽生善治三冠(王位・王座・棋聖)
いまさら羽生三冠について紹介する必要もありませんね。
将棋の7大タイトルを1つ取るだけでも、歴史に名を残す偉業ですが、羽生三冠は歴代1位の97期を獲得しており、タイトル獲得100期、そして永世7冠(竜王をあと1期獲得で永世称号7冠達成)を待ち望まれている最強のプロ棋士です。
羽生三冠がプロ入りしてから30年が経ちますが、1年に将棋の公式タイトルは7タイトル(竜王戦、名人戦、王位戦、王座戦、棋王戦、王将戦、棋聖戦)あります。
つまり30年で210人のタイトルホルダーが生まれるはずですが…その半分近くが羽生三冠です。
「羽生さん最近調子悪いんだよね…。」と言われても、三冠だったりとその強さは圧倒的です。
私の拙い紹介でも羽生三冠がいかに強いのかがわかってもらえると思います。
関連リンク：羽生善治(棋士データベース日本将棋連盟)
関連リンク：羽生善治 Wikipedia
「最強 対 最強」となるか!?
その羽生三冠が第2期 叡王戦でもすでにベスト4入りを決めており、最強のプロ棋士羽生善治 対 最強将棋ソフトPonanzaの対戦を「見たい!!」と思っている方も多いのではないでしょうか。
11/14(月) 18:00よりその羽生九段の準決勝が行われます。
対戦者は「丸山忠久九段 対 佐藤天彦九段の勝者」です。
第29期 竜王戦の決勝戦に進んでいる丸山忠久九段との対戦となるか、2016年の5月31日に名人戦で羽生三冠より名人を奪取した佐藤天彦九段との対戦になるのか非常に楽しみです。
関連リンク：第2期叡王戦 本戦 丸山忠久九段 vs 佐藤天彦九段 – 2016/11/14 13:30開始 – ニコニコ生放送
関連リンク：第2期叡王戦 準決勝 羽生善治九段 vs 丸山忠久九段 又は 佐藤天彦九段 – 2016/11/14 18:00開始 – ニコニコ生放送
まとめ
将棋ソフトは既に人間より強くなっているとも言われていますが、やはり将棋であれば羽生三冠に勝ってこそ!と思いますよね。
人情的にはまだ羽生三冠が圧勝してほしいという思いもありますが、「強いコンピューター将棋ソフトはどんなアルゴリズムなんだろう」、「強さを見せつけて欲しい」という思いもあります。
電王戦は来年の開催なので少し早いですが、今から既にワクワクしてしまいますね。
ぜひ11/14(月)はニコニコ動画で羽生三冠の対戦を見られてはいかがでしょうか?
